自分でボンド修理する前に知ってほしい5つのこと|ウェットスーツ職人が正直に解説します

とりあえずボンドで貼ればいいでしょ?と思っている方へ

ウェットスーツが破れたとき、いちばん多いパターンが
「とりあえずホームセンターのボンドで貼ってみた」です。
もちろん気持ちは分かりますが、職人目線で見ると 「あとから直すのが逆に大変になる」ケースが本当に多いです。

ここでは、年間1000着以上の修理をしている工場の立場から、
自分でボンド修理をする前に絶対知ってほしい5つのポイントをまとめました。


1. ウェットスーツ用と、普通のボンドはまったくの別物

ウェットスーツの生地(ネオプレーン)は、伸び縮み・水・塩分・温度変化にさらされる かなり過酷な素材です。
ホームセンターで売っている 「木工用ボンド」「瞬間接着剤」「多用途ボンド」などは、 そもそもこういった環境を想定していません。

  • 硬く固まりすぎて、動いたときに周りの生地が割れてしまう
  • 表面だけくっ付いていて、中はスカスカのまま
  • 海水や紫外線で、すぐに劣化してはがれてくる

つまり「とりあえずくっ付いて見えるだけ」で、
本来の伸びや柔らかさを邪魔してしまうことが多いのです。

2. 一度ベタベタに塗ったボンドを“剥がす”のが、いちばん大変

自己修理でいちばん困るのが、
生地の上に厚く・広くボンドが塗られてしまっているケースです。

工場で修理する場合、まずはそのボンドを丁寧に剥がすところから始まります。
無理に剥がすと生地まで一緒に傷んでしまうため、 少しずつ時間をかけて落とす必要があります。

結果として、

  • 本来より作業工数が増える
  • 残ったボンド跡のせいで、きれいに仕上げるスペースが減る

といった理由で、見積り金額が高くなってしまうこともあります。
「最初から送ってもらえれば、もっと安く・きれいに直せたのに…」というパターンも正直多いです。

3. 厚塗りすると“カチカチの板”になって、余計に裂けやすい

ボンドを厚く塗ってしまうと、その部分だけ
「柔らかいウェットの中に、硬い板がはさまった状態」 になります。

そうすると、ライディング中や着替えのときに力がかかった瞬間、

  • ボンドの端で生地が折れ曲がる
  • 境目の部分からパックリ裂ける

という二次被害が起きやすくなります。
見た目はくっ付いているのに、「そこだけ妙にパリパリ硬い」ウェットは要注意です。

4. 見えていない“中のダメージ”は、現物を見ないと判断できない

破れている箇所だけを見て 「ここにボンドを塗れば治る」と考えがちですが、
実際には縫い目の中・裏側・周辺のパネルまでダメージが広がっていることがあります。

当工場では、ウェットが届いた段階で

  • 生地の伸び具合
  • 両面の割れ・劣化
  • 他のパネルへの影響

などを総合的にチェックした上で、
「どこまで直せば、また安心して海に入れるか」を判断しています。

目に見えている“穴”だけを塞いでも、 本体が弱っていればすぐ別の場所が割れる。 これが、自己修理でよくあるパターンです。

5. 「今すぐ使いたい」ほど、早めにプロへ相談した方が結果的に早い

大会・トリップ・良さそうなうねりが入る前日など、
「どうしても明日使いたいから、自分で何とかしたい」という気持ちも分かります。

ただ、そこで無理にボンドで固めてしまうと、

  • 海の中で完全に割れてしまう
  • 水が入りすぎて、パフォーマンスどころじゃない
  • その後の本格修理がさらに難しくなる

といったリスクの方が大きいのが現実です。

「次のシーズンも、この1着を大事に使いたい」と思うなら、
短期的な応急処置よりも、 プロに任せてきちんと直す方が結果的にコスパが良いことがほとんどです。


まとめ:迷ったら、ボンドを塗る前に一度相談を

ウェットスーツは、1着で数万円する大事な道具です。
1回の自己修理の失敗で、寿命を半分以下にしてしまうこともあります。

湘南発のウェットスーツ修理専門店として、
私たちは「直せるものはできるだけ直して、長く海で使ってほしい」と本気で思っています。

もし今、

  • すでにボンドを塗ってしまって、これは直せるのか不安
  • 買い替えか修理か、どちらがいいか迷っている

という状態であれば、写真を送ってくれるだけでOKです。
状態を見た上で、正直ベースで「直したほうがいい / 買い替えたほうがいい」をお伝えします。

👉 ウェットスーツ修理専門ページはこちら
👉 LINEで写真を送って無料見積りする


ウェットスーツ職人に直接相談したい方へ

「ボンドで直してみたけど、これで大丈夫?」「買い替えか修理か迷っている」など、
この記事を読んで少しでも不安があれば、職人が写真を見て正直にお答えします。

  • 直したほうがいいのか、それとも買い替えたほうがいいのか
  • 修理した場合のおおよその料金と納期
  • 自分でボンド修理を続けたときのリスク

まずは、今お使いのウェットの「全体写真」+「気になる部分のアップ」を撮ってお送りください。

▶ ウェットスーツ修理の詳しいページを見る
▶ LINEで写真を送って相談する
▶ 修理依頼フォームから申し込む

ブログに戻る